読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

自由帳!

超・雑記ブログ!一昔前の、日々思った事を書くスタイル。

高いクルマ。若者の車離れに対する文脈。

40代後半以上の人が言う「若者の車離れの理由」が絶妙に的を得ていないので、ちょっと書く。

 

■主な論調と誤解。

●値段が高い

年収に対して車の価格が上がっていて、買えないというもの。

これは正しいのですが、要点は50代が思っている以上に「高く感じている」事です。

本体150万円で、使わなくても年間維持費10万以上になる「価値」を感じていないのです。

というのも昔と同じ150万円でも、出来る「遊びの選択肢」が増えた事によって、「車の価値が落ちた」からです。

詳しくは以下。

 

●遊び道具としての価値低下

特に「遊び」の領域において、車の価値がここ10年で飛躍的に低下しました。

20年前の夜遊びは危険なモノしかなかったし、昼でも「遊び」と言えば海やスキーなどの体を動かすモノか、買い物、食事くらいしかありませんでした。

その中で、自由な移動と自分達の場所をもたらす「車」は非常に魅力的でした。

しかしながらここ10年で、24時間空いてる「遊び場」…カラオケやROUND1みたいな施設…が出来たため、公共交通機関だけで充分な遊び方が出来るようになりました。

友人達とドライブで騒ぐ事は上記の遊び方に取って代わられたのです。

カラオケや居酒屋で一回の額は大まかに約3000円、車の維持費は月額約3万円*です。

*車両代÷使用月数+車検÷24+税金÷12+任意保険÷12=月額。

5年使うとして…150万÷60+10万÷12+4万÷12+6万÷12=28300円。

 

さらに、ガソリン代+メンテナンス代が上乗せされ、場所によっては駐車場料金が足されます。

つまり、車を所持するお金で月10回以上は遊びに行けるのです。

単純に月10回以上クルマで遊びに行かないと元が取れない(ガソリン代はさらにかかる)計算になります。

これはかなりの頻度です。

旅行ではレンタカーなら使用人数で頭割りなので、一泊二日で+1〜2万円。

年間5回以上クルマで旅行に行くなら約5〜10万円浮くため、月7回以上ドライブで使うなら元が取れます。

旅行を年に1〜3回程度だと月8回です。

*ドライブ一回を3000円計算。維持費年間36万÷12÷3000=月10回。

旅行で浮いたマイナス10万で26万÷12÷3000=月7回。

30万÷12÷3000=8回

 

ドライブはカーシェアを使用すれば12時間で約8000円を、少なくとも二人で払うので約4000円。

カラオケや飲みの一回分の価格にちょっと足せば、クルマが使えるのです。

以上の事から、「車を持つ金額」と「その金額で遊べる事」が釣り合わなくなり、売れなくなりました。

 

3、デート道具としても価値低下

80〜90年代の初見ナンパで車お持ち帰りとは話しが早くて素晴らしいのですが、そんな事をしていたのは今と同じく一部のみです。

上で書いたように、これだけ色々な遊びがある現代においては「選択肢の一つでしかない」のです。

さらに、下記する「便利道具としての価値低下」によって、クルマを持つ意味というのが本当に減ってしまった。

よって、クルマで女の子を釣る事はもう不可能です。

*持っているメリットは確実にあるが。

付き合った後での買い物や遊びの活用シーンはありますが、使用頻度が低いならカーシェアのが得です。

 

4、便利道具として価値低下

買い物や、移動手段としてという事です。

買い物はECサイトによって殺されました。

大きいモノは届けてくれるところで買えばいい。

移動手段もまた同じ。

特に都市部にお住まいであれば、通勤時は時間が読めないので電車を使った方が良く、遊びは20km圏内で事足りるため、バイクの利便性を活かすか、電車で移動した方が速く効率が良い。

都市部住まいでかつ駐車場代がかからないという「特異な状況」であればメリットもあるでしょうが、通常はそこまでして維持する必要がありません。

 

結論としては「あってもいい」が、「値段に見合ったモノ」ではないのです。

 

■「車が必要」だと感じる時。

車の価格を越える利便性がある状況もあるので、解説。

●小さい子供がいる時

車で行けば、御飯、オムツ替え、グズりを含めた「突発的な事」に対応出来ますし、対応するためのモノを持っていく事も出来ます。

周りの目を気にせず出掛けられるメリットは値段を越えた価値があります。

なぜカーシェアで代用出来ないのかと言うと、「今すぐ使いたい時」が出てくるからです。

雨の日の子供の送り迎え、病気、怪我など、子供のタイミングに合わせて瞬時に動きたい時に、カーシェアでは対応出来ない可能性がある。

そのため、「車を買う」という意味が最もあるのがこのタイミングになります。

 

●アウトドア好き

キャンプや雪山(スキー、スノボから登山まで)が好きな人は「買い」です。

上記した「クルマ旅行が多い」事に加え、鉄道が通ってる利便性の高い山やキャンプ場では選択肢が限られるため、価格を越えたメリットがあります。

 

●不便な場所に住んでる人

農業従事者や、転勤で不便な場所に飛ばされた等した場合です。

電車が1時間に一本クラスの場合だと自由に動けないため、車の価値が跳ね上がります。

 

■つまり?

子供がいない20〜30代の都市部にお住まいの方にとっては、車は「必要がない」。

一都三県&大阪、愛知だけで総人口の4割である約5000万人が住んでいるのです。

http://uub.jp/rnk/p_j.html

都市圏も含めたらさらに増え、相当な人数になります。

http://uub.jp/rnk/cktv_j.html

そこに住んでいる大半の若者は車を選びません。

駐車場+保険+税金+ローンでの年間合計30万〜60万円は遊びと取り合うお金です。

その後に余裕ができたとしても「IT機器」や「趣向品」や「旅行」、さらなる「食事」「交際費」に金銭を回す方が優先度が高い。

よって巷で言われるように「デザインを良く」「走りを楽しく」しても、優先順位が上がらなければ意味がないのです。

ギリギリ現在30代の野郎共が若い時に抱いていた「夢の乗り物」…自由に何処へでも行けて、友達と騒いで、女と遊べる…としての「価値観」はもう存在しない。

んな事しなくたって、街に楽しい遊びがあるので充分なんです。

クルマで出掛けたら酒も飲めないしね。

道楽やファッションとしてのロマン…フェラーリやハマーに乗りたいなど…はありますが、現実的な収入からみた「装置としてのクルマ」は、無理をしてまで欲しいモノではないのです。

 

■それでも売りたいなら

1、ユーザーの価値と釣り合うまで価格を下げる

2、新たな価値を追加する

です。

軽自動車&小型乗用車で売り上げで販売の70%の締めている事もからも、その傾向が見て取れます。

徹底して「価格を下げる事」は一つの解決策になり得ます。

…が、これは根本的な解決になっていない事は上記しました。

 

では、新たな価値「自動運転車」を追加したらどうか?

難しいイメージが先行していますが、平たく言えばタクシーです。

目的地を告げた後は寝ていても喋っていても良く、酔っていようが仕事をしていようが問題ない。

この利便性はクルマの価値観を根底から覆す可能性があります。

その場合は当時の感覚でいう「無理をしてでも欲しい車」になると思います。

 

■まとめ

車が売れないのは、クルマ<遊び費用だからです。

バイクなら1/3の費用でほぼ同じ事が出来るし、複数人のカーシェアで遊べばわざわざ高い金を出す必要もない。

40代後半以降の世代が「若者は車を欲しがらない」と言っているのは、実際に都市部の若者が「どう遊んでいるか知らない」からなのではないか?

現代で女の子と遊ぶために必要なのは「車」ではなく、「見た目」と「会話」であり「店選び」です。

友達と遊ぶ時はテンション上げて騒げれば何処でも楽しいし、そのための場所はそこにあるのです。

実際、筆者は一時期ほぼ毎週某有名峠に友人と遊びに行っていましたし、車デートがメインでした。

…が、必ずしも車デートでなくとも楽しかったですし、その友人達と遊ぶのは何であれ楽しかった。

流行り風に言えば、車は「手段」であり「目的」ではないのです。

車のプライベート空間は確かにそれしかない魅力があります。

しかしながら、今はカーシェアで友人と遊べるし、もっと言えばそれすら必要ないのです。

 

いつまでも繰り返される、お仕着せの「若者は車買わない論」は終わりにし、クルマを「買わない人」にアプローチ出来る仕組みに対してお金を注入していただきたいと思います。

 

相対的に魅力が落ちたと言う事を理解して、次に進みましょう。