着崩すのって「基礎があって成り立つ」。
掛け算が出来ないのに、因数分解のことを説明してるようなモノ。
まず「これに言及してない記事は見る価値がない」ってポイントを3つ紹介する。
◾︎基礎スリー
1、サイズ
紳士服を買いに行けば分かるが、必ず採寸して買う。
「必ず」。
スーツを採寸して買わねえなんて暴挙も良いところ。
それほど重要なモノ。
ユナイテッドアローズでジャケットを買う時は採寸してくれるし、バーニーズニューヨークでも同じ。
一定価格以上(万単位の製品)を取り扱う店では、必ずと言っていいほど採寸してもらえる。
これに関して明確な記述がないサイトは、その程度の知識レベルのものを扱ってる。
逆に、ここにバッチリと記述があるサイトは、非常に真面目に基礎を作り上げる気概がある。
2、細かい記述
例えば「Gジャン」。
あれはジャケットの代わりに用いる。
寒くなってきたらニットの上に着て、さらに寒くなったらコートの中に着る。
若者の間では、パーカーにGジャンとかが流行ってるが、30代以降でそれをやってるのはジャケットの中にパーカーを着てるのと同じ。
良し悪しは敢えて言及しないが、どう感じるかはあなたに委ねる。
同じように「チェスターコート」。
これは「インナーにジャケットを着れるサイズで着る」。
ヨーロッパのコートは全て同じ。
それを知った上で着崩す。
主だったやり方だと、このサイズ感だとジャケットを着ないと少し大きい。
だから、敢えてワンサイズ下で着る。
この場合、インナーはニットのみで着る。
要は、ジャケットのサイズ感でコートを着るって事。
こういう「細かい記述があるorない」のも、信用できるかどうかに直結する。
*今のオーバーサイズで着る流れはオススメしません。肩落ちは紳士服ではご法度であり、そもそもドロップショルダーは丸みを強調したレディースの着こなしです。
3、歴史的な言及の有無
例えば、チェスターコート。
デカいラペル(襟)のコートは比較的最近で、薄いラペルのチェスターコートが昔からある形。
故にベーシックとされるのは薄いラペル。
んで、さらに最近、デカいラペルのダブルのコートが出てきている。
ジャケットと同じで、ダブルはおっさん寄り、シングルは若者寄りってのはある。
*ダブルの方が「貫禄が出る」とも言う
そういう、薄っすらとでも「どう変わってきたか?」って事に言及があると、知識レベルの高さが分かる。
逆に「今の流行りは〇〇で〜」とだけしか言及されてない所は、知識が薄い。
◾︎その人がどの角度から物を言ってるのか?を見よう
全然知らねえのに知ったかぶりしてるファッションサイトは「相当数ある」。
というか、今上位に来てるサイトはほぼそれ。
ここに来てる人は大人だから敢えて言及するが、10〜20代向けのサイトでファッション見るのはやめとけ。
あれは服の着こなしを知らない。
逆に、ガチガチの紳士服を作成してるような質実剛健なサイトにこそ本物の情報が載ってる。
んで、その本物の情報を元に、LEONやSafariなんかを読む。
ウェブだと「イタリーウェブ」とか「男前研究所」とか「BR online」とか。
このサイト達は中身は薄いが流行りの情報が載ってる。
「本物の情報を仕入れる場所」と「薄っぺらい流行を追いかけるサイトを分ける」。
これで、本物の着こなしで流行りの服を着こなせる。
流行りのサイトばっか見てるとペラペラになるし、ガチガチのサイトばっか見てても柔らかさがなくなる。
いいとこ取りしよう。
◾︎まとめ
ちゃんと服を知ってる人は…
1、サイズ
2、細かい記述
3、歴史的な言及
の3つがある。
ペラいサイトは、全ての言及がペラい。
んで、それらを自分で使い分けよう。
流行りに寄った情報が欲しければそっちで、本当の着こなしが知りたいならそっちを見る。
流行りの服装が正しい着こなしだと思ったら大間違い。
あれはロジックがない。
ペラッペラだから流行りが軽んじられる。
そしてそれはあなたもなんとなく感じてるはず。
紳士服が愛されるのは本物だから。
どうせなら、本物の着こなしで、流行りの服を着こなしましょう。
そこには、子供には成し得ない「しっかり感」と「流行りの柔らかさ」が両立できます。
基礎を知らない情報に惑わされず、キッチリとした情報を探し、触れましょう。