「誰がアパレルを殺すのか?」を読んだ。
ファッション本は5冊くらい読んだけど、国内のファッション本はほぼ全て同じような事が書いてある。
こりゃダメなわけだわ。
◾︎理由
1、海外生産
日本のモノ作りが〜って文脈。
知らねえよ。
「顧客が欲しい素材」を開発してこなかっただけであって、海外生産に問題があるわけじゃない。
一時期の日本の繊維産業も「輸出がメインだった」。
もちろん「低賃金の」ね。
安さ以外の武器を磨く機会を持たなかった「誰かさんのせい」であって、生産うんぬんではない。
2、販売員の使い捨て
これも知らねえよ、と。
実際に販売員って「接客・販売するだけ」なんだよね。
海外の有名ホテル(五つ星系)でも、接客はバイトだったりするし「そういうもの」。
まあ働く側としては「それでも楽しい」んだけど。
「対面接客」という「直接声を聞ける」ってのが、モチベーションに直結でさ。
デスクワークで誰とも知れない人から「ありがとう」って言われるより、接客をしてる目の前の人から「ありがとう」って言われるのは「報酬がデカい」。
顧客が喜んでくれた事=正しい事だから、仕事してて迷いがなくなる。
販売員の主な業務は「発注管理」。
なんだが、これもパソコンのシステムで管理できる(前年の売り上げ個数で大まかに売れ行きが分かる)し、細かい調整は店長+数名で充分。
つまり、主格のスタッフ以外は「バイトでいい」。
そもそもが「育たない環境である」事が理解されていない。
3、百貨店の衰退
独自の商品開発をしていなかった。
現在のユニクロなんかだと「ヒートテック」「エアリズム」など、「ゼロから作った素材」ってのがある。
素材もゼロからだし、アダムスコットと組んで作った感動パンツなんかもそうだし、ルメールコラボそう。
つまりは「新しい事をしてる」。
百貨店は?
そう「卸売業」。
「海外メーカー」とか「有名店」っていう「他人のふんどしを使って」商売してる。
独自の製品は?
「ない」。
セブン&アイなんかは「独自の惣菜を開発してる」。
百貨店は?
「ない」。
そういう事。
4、顧客の要求に応えられなかった
3と連動。
自分達でモノを作ってないのに、顧客の要望に応えるもクソもない。
本来、「お客様が何を望んでいるか?」って、めちゃくちゃ難しい課題なのよ。
商品を作って作って、リサーチしてリサーチして、外れる案件を提案しまくって、ようやくお客様がつく。
もしくは「全く新しいモノを掲示する」。
「冬の下着はヒートテック」なんて文化は「無かった」からね。
タイツを履くのは「女性」か「スキーの時」くらいで、バイクに乗る時にすら履かなかった。
そういう「苦しみ」を通じて、ロングセラーを打ち出してる。
百貨店及び、服飾業界は何やった?
「特にない」。
裏原の頃のデザイナーは「新しいモノ」を作ってたし、ステューシーとかシュプリーム辺りの「残ってるブランド」は、自分達で作ろうという気概がある。
アトモスなんかもそうね。
よって「自分達で努力してないメーカーが消えてるだけ」。
自浄作用が起きてるだけだったりする。
◾︎総じて
日本のアパレルがダメなんじゃなくて、「百貨店のアパレルがダメ」。
良いものが安く買えるようになったから金を使わなくなっただけであって、高い物でも「独自の価値があるもの」は売れてるか、今まで通り。
単純に「百貨店のシェアがユニクロとザラに喰われた」だけ。
外資系の売り上げ(アルマーニとか)は横ばいだし、オリジナルを作り出せるブランドは残ってるし、これからも残る。
日本だけ騒ぎすぎ。
落ちたのは「ごく当たり前」なのにね。
◾︎まとめ
原因は「オリジナルを作ってこなかった」事。
他人におんぶで抱っこなんだから、そりゃ死ぬだろ。
要するに「まとめサイト」なんだよね。
何もない頃は「Naver」とか見たけど、今はもっと質のいいサイト探すよね、っていう。
それだけの事を本にして儲けすぎ。
アパレル業界は、広告は好きだが業界は嫌いなんだよね。
視野狭窄で、顧客のためになる事を「第1としてない」。
「売れるものを」とか、「在庫管理が〜」ってのはよく聞く。
だが「顧客に良いものを」って言ってるのは「柳井 正氏しかいない」。
「価値のあるものを作ればお客様は買ってくださる」と言う。
ZARAの会長もそう。
「皆んながファッションを楽しめる価格で」と言う。
「顧客ファーストの企業が売上高ワンツー」。
…まあ当然の帰結だよね。
当サイトは、これからもユニクロを推していきます。