春~夏コーデの主役である「白シャツ」。
なぜ「お洒落の基本と言われるのか?」を解説しつつ、オススメの白シャツを紹介しよう。
▪白シャツは「服の基本が詰まってる」
いわゆる欧州発祥の「洋服」と言われるモノは、基本的な選び方がある。
それは「肩幅」「身幅」「袖丈」「着丈」。
肩幅を合わせ、身幅を合わせ、袖丈を確認し、着丈を調整する。
まず肩幅で基礎のサイズが決まる。
UNIQLOだとLは46〜48。XLは48〜50前後になる。
その中で、腕をあげても肩が引っかからないサイズを選ぶ。
その上でウエストが入るかどうかを確認する。
次に、ウエストの太さによってサイズを調整する。
太っててウエストが入らないなら肩幅をワンサイズ上げる。
最後に、腕の長さに合った袖丈を選ぶ。
シャツにおいては「着丈の優先度は最も低い」。。
つまり、サイズは「肩幅」と「ウエスト」で決まる。
その上で、袖丈、着丈を自分に合わせて調整する。
*UNIQLOのオーダーシャツなどでは、袖丈(裄丈)を調整できる。
ちなみにジャケットもそうだし、チェスターコートもそう。
*詳しくはここ。英語だが画像だけ見れば意味は分かるはず。
一般的なドレス(ビジネス)スタイルで使うモノは、この選び方で自分に似合うモノが選べるようになる。
こういう「超基本的なサイズ選び」及び「合わせ方」を「キッチリできているかどうか?」。
できていればカッコよく着こなせるし、できていなければ学生のようにワンサイズ上だったりして、だらしなくなる。
服の選び方を知っているか?できているか?を問うという意味で、白シャツは「超基本」であり「資金石」となっている。
つまり「お洒落の基礎」となる。
◾︎白シャツの「素材」
一口に白シャツと言っても様々な素材がある。
違いと用途を解説していく。
1、ブロードシャツ
薄い綿の生地のモノを指す。
*厚い綿生地のモノはオックスフォードシャツといい別物なので後述する。
ブロードシャツには二種類あり、ビジネスでも使える「フォーマルなシャツ」と、普段着で使う「カジュアルシャツ」とに分類される。
1-1、ドレスブロードシャツ
大きな違いは「シワになりにくいorシワなく着こなす事が前提のモノ」。
そもそもビジネス服というのは「目の前の人に対して身綺麗にしている事を示す」コトに加え、「マナーを知っている、遵守できる人だと示す」コトである。
自分がカッコつけるためや、目立つために着るモノ「ではない」。
故に「シワのない服を着る」という事は、「他人に対してマナーを示せるだけの余裕がある人」という事を「相手のために示す」。
その観点から、「シワになりにくい」or「シワがない状態で着る事を前提とされている」シャツ=「フォーマルなシャツ」という事になる。
UNIQLOのように半分オックスフォードを差し込んでシワになりにくく作ってあるモノや、鎌倉シャツの300番手シャツのように多少のシワはアイロンがけで伸ばすことを前提に艶があるモノが存在する。
とにかく「シワの有無がポイント」となる。
1-2、カジュアル綿シャツ
シワありで着てても平気なモノ。
無印やUNIQLOの「エジプト綿シャツ」などがこれ。
あれは「洗いざらしで着る前提の作り」となっていて、それ故にクシャ感が=こなれ感とされる。
無印の「洗いざらし~」というやつは、大概がカジュアル用途だと思って問題ない。
2、オックスフォードシャツ
分厚く、シワになりにくく、着心地が良い。
そのため、ビジネス(フォーマル)用途にも使えそうだが、こちらは「カジュアル服」。
フォーマルは「シワのないブロードシャツ一択」と考えて問題ない。
分厚い生地のため、春or秋辺りに使いやすい。
3、リネンシャツ
夏用。
もちろんカジュアル。
通気性が良く、吸水性もあり、肌触りも涼しい。
地味に高級素材で、UNIQLOが2990円で売る前は結構な値段していた。
6月~9月のシャツはこれ一択と言っていいほどの使いやすさと着心地の良さ。
超絶オススメ。
番外、フランネルシャツ(ネルシャツ)
「白シャツとして使うコトはない」が、素材としては有名なため触れる。
秋〜冬用。
カジュアルというか「アメカジの筆頭」と言えるチェックシャツ。
ニットのような素材感で、保温性があり、着心地柔らかで、気持ちいい。
秋から先に季節感を出したい場合に使う。
しかしながら、メンズの秋冬では「ハイゲージニット」をジャケットの中に使用することが多いため使用頻度は低め。
*ハイゲージニット= エクストラファインメリノみたいな薄手のニット
素材感が好きなら買ってもOK。
◾︎カラー(襟)
シャツには様々な「襟」がある。
という事で「主だったモノだけ」解説。
1、レギュラーカラー
一般的に、白シャツと言えば「この襟」。
フォーマル対応可能。
素材と合わせて考える。
基本のブロードシャツはフォーマル、カジュアル問わずこれが最も馴染みがある。
レギュラーと言われてるから最もフォーマル寄りなのかと思いきや、後述するセミワイドカラーの方がドレスシャツには最適。
30代以上の人は、ビジネスではレギュラーよりも「セミワイドカラーの方がオススメ」。
2、セミワイド(イグリッシュ・スプレッド)カラー
フォーマル対応。
というか、ほぼフォーマル専用。
セミワイドでエジプト綿のシャツとかはかなりレア。
フォーマル用途のシャツで、この襟のモノは一枚は持っておいた方が良い。
カジュアルダウンで着る場合は「あえてこの襟を着る」事で、明確に「ドレスシャツを普段着で着てますよ」というメッセージを出すことが可能。
色々と使えるので、一枚は完全なるフォーマル用途としてセミワイドカラーのブロードシャツを持っておくことをオススメする。
3、ボタンダウンカラー
カジュアル。普段着専用。
そも「スポーツで襟が邪魔にならないようにボタン留めした」というのが起源。
つまり「カジュアル服の襟」。
あえてこの襟を選ぶ必要はほぼなく、欲しいシャツがたまたまこれだった程度でしか買う事はない襟。
4、スタンド(バンド)カラー
カジュアル。
そして「夏用」。涼しさ重視。
*起源としては「寒さ除けとして作られた」とある。…が、個人的に現在の海外のスナップを見た感じリネンシャツに最も多く登場し、襟の低さや薄さなどから「暑い時に着る用途として使われているのでは?と感じた」ため「夏用としました」。
リネン+スタンドカラーは夏の鉄板。
他にもブロードシャツでは重い(決まりすぎ)と感じる場合などのハズシに用いる。
5、その他
お好みで。
あまり有名ではなく、かなり用途が限られるので割愛する。
特にカジュアル用途ではほとんどと言っていいほど出番がない。
上記の4つで大概の白シャツはカバーできるので、それさえ覚えていれば十分です。
▪オススメのシャツ
1、UNIQLO
UNIQLOはとにかく価格とのバランスが良い。
失敗しても痛くないし、とにかく試してみたい時の入門編から、パターンを持ちたい上級者まであまねくオススメできる。
1-1、エジプト綿シャツ
1-2、フォーマル対応シャツ
ポケットありでもよいが、無い方がフォーマル用途にはより望ましい。
1-3、リネンシャツ
1-4、フランネルシャツ
*時期柄発売されてなくて商品リンクがないので割愛。
2、無印
エジプト綿シャツ
正直なところ「UNIQLOが有能すぎて他で買う必要がない」。
高えシャツを買いたいなら「鎌倉シャツ」とかの国内大手で番手の高いシャツを買うといい。
▪白シャツは「どこで買うか?」よりも「 何を買うか?」そして「どう使うか?」
どんなブランドを選ぼうとも、用途に合ってない、サイズの合ってないモノを買えばダサい。
逆に、どんなブランドであろうと、自分に合った「サイズ」と、用途に合った「素材」「カラー(襟)」をしっかりと選べばカッコよく着こなせる。
総合すると「センス」となるが、実際にはしっかりとした知識に裏付けされた「再現性のあるカッコよさを作れる人」こそが「真のお洒落な人」と言える。
この記事を読んだあなたは「サイズ選び」を理解し、 「素材」を理解し、「カラー(襟)」を理解した。
ここまで理解できれば「自分に似合う白シャツを選ぶ」ことなど造作もないコト。
もうあなたは「白シャツを理解した」。
明日にでもUNIQLOに行ってちょいっと買って、お洒落な白シャツを着こなして下さいまし。