お洒落とバイクと好きなコト。

イタリアンクラシック(クラシコイタリア)とバイクが趣味の人のブログ。好きなコトを自由に書いてます。

UNIQLOハイブリッドダウンシリーズ、進化の歴史年表。

 

年次のディティール変更は、どこ見ても書いてあった。

…が、「性能の進化」をちゃんと纏めてる所がなかった。

なので、進化の歴史の網羅的な記事。

 

▪︎UNIQLOハイブリッドダウンの歴史

2019年 発売

7990円

堅めの生地でアウトドアっぽいイメージ。

約650フィルパワーのダウン。

 

2020年 小規模アップデート

7990円。

ほぼ同じ。

ディティール変更。

 

2021年 中規模アップデート

9990円に値上がり。

ラミネート加工搭載で利便性アップ。

ラミネート加工のメリットは…
防水性を高める
保温性を高める
汚れを落としやすい
生地の色落ちを防ぐ
摩耗やほつれ防止し耐久性が上がる
シワになりにくくなる
⚫︎ラミネート加工のデメリットは…
蒸れやすくなる
高熱でフィルムが溶けることがある
紫外線でフィルムが変色しやすい
洗濯機で洗うとフィルムが剥がれやすい

という効果がある。

 

そして「表地の素材変更」。

ハイブリッドダウン「パーカー」と、ハイブリッドダウン「コート」で、素材が完全に別物になったのもこのタイミング。

パーカーは柔らかくカジュアルな素材に。

コートはウール調に変化。

値上がりぶんの進化(ラミネート加工&素材の耐久性&防風性能アップ)が見える内容のアップデート。

 

2022年 大規模アップデート

12900円。

ついに10000円の大台を突破。

「750フィルパワーのダウンに変更」。

パーカーは3Dカット仕様に。

背中裏にメッシュ搭載で、さらに快適性アップ。

パーカーは3Dカット、コートはフォーマルの綿生地コートみたいな感じになり「完全に差別化」。

パーカーは「カジュアル用」、コートは「スーツ用」。

…と思いきや、コートのフードが取り外せないという最大のデメリットが存在。

そのため、フォーマル用途の方々の顰蹙を買ってしまったという黒歴史もある。

 

そして、最も凄まじいのが「パーカーとコートの値段が一緒になった」という事。

*2022年以前はコートの方が高かった。

パーカーは3Dカットやら止水ジップやら何やらと「凝った仕様」になったため価格アップ。

コートはシンプルな作りで「丈ぶんのコストを吸収した」。

結果「同じ価格」となった。

双方とも、値上がりぶんは「ダウンの質アップ」+「原材料費高騰」。

3000円もの値上がりを正当化するには少々厳しい内容のアップデートではある。

…が、2024/11/20現在、アメリカでビックマックセットが1490円である事を考えると、非常に良心的とも言える。

*日本のビックマックセットは750円。アメリカはそのまんま「2倍の価格」まで物価が上がっている。この物価を当てはめると、日本でも16000〜20000円になっていてもおかしくない。

 

ちなみに、年末年始のセールを狙えば「9990円で買える」。

*9990円時代は「7990円」で買えたが、それはそれ。

このため、キチンと狙い撃ちして買った場合の「実質的な値上がり幅」は「2000円」。

ダウンの性能アップぶん+αだと思えば、ギリ納得できる範囲とも言えなくもない。

 

2023年 中規模アップデート

12900円。

「値上げなし」。

1、パーカーは「大幅ディティール変更」

「肩幅が大幅アップ」

「着丈が短く」

なった。

良く言うと「利便性アップ」。

悪く言うと「見た目が普通のダウンと同じになった」。

肩幅が大きくなったおかげで、中に着込んでも肩周りに余裕があってラクな着心地に。

そして、着丈が短くなったおかげで(適正なサイズであれば)、座る時に引っかからなくなった。

電車などはもとより、自転車やバイクなどでも、裾が引っかからなくなり、快適性が上がった。

 

しかしながら…。

思い出して欲しいんだが、元々ハイブリッドダウンシリーズというのは「スマートな見た目だから支持された」のである。

適切な肩幅と身幅、長めの着丈で、防寒性とスマートな見た目を両立させたからこそ「ハイブリッドダウンが根付いた」。

しかしながら、この年から(現在に至るまで)、「肩幅が大幅に大きくなってボリュームアップした」上に、「着丈短縮で見た目のフォーマル度も低下した」のである。

…正直に言うと「じゃあ普通のダウン(シームレスダウンなど)を買った方が良くね?」っていう。

ボリュームアップ&着丈短縮で着膨れダウンとあまり差異がなくなった。

結果「わざわざハイブリッドである意味が薄くなってしまった」。

「ハイブリッドダウン」という物の強みを「少々誤解している」ような印象を受けるアップデートとなりました。

 

2、コートはフードが着脱可能に

コートは昨年あった問題点を克服。

「フード取り外し可能」になった。

つまり待望の「スーツ対応」に。

…なったが、ジップが少々カジュアルっぽいのと、シルエットが緩めで腰の絞りがないため、絶妙にカジュアル要素も混ざった感じに。

全体の雰囲気が「フォーマル7:3カジュアル」という感じ。

なので、ガチフォーマル用途には厳しい面もある。

*銀行、証券、役所などの堅い職業の上の年代の方には、失礼に値すると判断される場合もある。

…が、「兼用としては最強」。

適度に(モッズコート的な)カジュアル要素が入っているため、ニットからスウェットまで、なんでも違和感なく使える。

もちろんジャケパンスタイルにも完璧にフィット。

そのため、稀のスーツ対応から、日々の私服まで「満遍なく使える」。

タンスで腐らないどころか、「気付いたらこればっか着てる」みたいな事にもなりかねない破壊力を秘めたコートです。

 

ちなみに、両方ともデザイナーが入ってる説もあります。

細かいアップデートもありつつ、絶妙に変化してる年度でした。

 

2024年 原点回帰のモデルが発売

12900円。

なんと「2020年の生地感に戻ったモデル」が発売。

*ちょっと硬めの生地。2022年モデルからはふわふわの柔らか生地だった。

ちなみに、2023年モデルの柔らかい生地のモノと併売しています。

ただし硬めの生地は「ワンカラーのみ」。

*ダークグレーのみ。

*柔らかい生地のやつは黒やベージュなどのいつものカラーラインナップがある。

昔のモデルが好ましい、アウトドア寄りが欲しいという方は「チャンス到来」。

ワンカラーしかない所を見ると「今年しか売らない」という可能性も見え隠れするため、欲しい人はチェックしてみて下さい。

*逆に、来年は「黒が出る」とか「カーキが出る」とかいう可能性もあります。あまり鵜呑みにしすぎないようにご注意頂けると幸いです。

 

…ただし「肩幅アップ&着丈短縮は継続」。

なので、着てみてしっくりきた方のみ、ご購入頂ければと思います。

 

▪︎年表のポイント

1、22年を境に「暖かさアップ」

750フィルパワーのダウンに変更+ラミネーション加工の合わせ技で、2ランクくらい暖かさアップ。

今現在2020年モデルを現役で使用しているが、この頃はあんま暖かくない。

「シームレスダウン3Dカット2021年モデル(750フィルパワー)」も持っているが、明確にそちらの方が暖かい。

しかしながら、2023年モデルのハイブリッドダウンは「明確に暖かい」。

*2020年モデルのハイブリッドダウン比で。

シームレスダウンに迫るレベルで、ほとんど遜色ないレベル。

 

なので、ネットなどでレビューを見る時は、2022年より「前」か「後」かで、暖かさの大きく印象が変わるので注意してくださいませ。

 

2、見た目の印象が変わったのが2022〜23年

パーカーは「柔らかい素材」になり、「肩幅大幅アップ」「着丈短く」なった。

結果「利便性アップ+カジュアル感アップ」。

コートは「綿っぽい素材」になり「フォーマル感アップ」。

…これは実は、かなり好みが分かれるポイントだったりする。

特にパーカーは、22年までは「アウトドア感」のある感じで…ハッキリいうと「ノースフェイス」とか「パタゴニア」の系統+コートの要素といy絶妙な形でした。

硬めの素材でタフな印象があり、それでいてスマートな見た目で、それが高級感に繋がっていた。

どちらかというと「男性っぽい感じ」。

なので、男っぽくアメカジ的に着こなすと非常にカッコいいタイプのアウターでした。

23年からはレディース寄りな生地と、ボリュームアップ&ショート丈のカジュアルアウターになっており、中性的に着こなすとハマるようなアウターになりました。

 

コートは正常進化。

22年モデルまでは、逆にカジュアル要素が強過ぎて、ジャケットと合わせると違和感がありました。

23年モデルは、柔らかく「コート」という感じの素材になっているため、スーツと合わせても違和感がなくなりました。

 

好き嫌いはどうあれ、「23年モデルから見た目が大きく変わっている」という部分を覚えておいて頂けると、ネット上のレビューを見る際にも参考にしやすいかと思います。

 

3、ハイブリッドダウンの原点回帰モデルが併売。2024年。

初期型の「アウトドア系に戻った」モデルが発売。

平野歩夢モデルでしかなかった硬めの生地に戻り、硬派なダウンアウターに回帰。

ただ、最近のユニクロだと「継続して販売されるか不明」。

ちなみにアパレルは、メンズとレディースの販売比が「3:7以上」と言われる業界(レディースの方が圧倒的に売れる)です。

だから、2022年のハイブリッドダウンのモデルチェンジの理由は「女性にウケる」「柔らかめの生地になった」という線が濃厚。

*2022年辺りから「共用(メンズもレディースも使えるという表記)」という商品が増えた。ネックウォーマーとかマフラーとかの「小物系全般」と「フリース系商品全般」。ユニクロ全体として、女性ウケする商品を増やそうという戦略が見て取れる。

そのため「メンズにしかウケないアウトドア系の硬い生地」は、販売的に見ると足を引っ張る…というか、絶対に「数が出ない」。

なので「今年限りで終売」という事は十二分に考えられる。

*そして逆に「来年は他のカラーが出る」という可能性もあります。あくまでも「選択肢の一つ」という事をごご注意頂けると幸いです。

とりあえず一見をオススメします。

その上で(実際に見た上で)、欲しい人や気に入った人は、年末〜新年の値下げを狙って「今期中に買っておく」のをオススメします。

「来年でいいや」とか「最終値下げの7990円まで待ってからでいいや」と考えてると、(このモデルとカラーに関しては)買えなくなる可能性が高いです。

このモデルに関してだけ、少々ご注意下さい。

 

▪︎まとめ

毎年毎年、凄い勢いでアップデートされていたハイブリッドダウン。

初期はダウンも質が低く、裏地の加工もなく、見た目通りのライトアウターだった。

しかしながら、5年を経た現在、ダウンの質は良くなり、手間のかかる加工も入り、一つ上のシームレスダウンとほぼ同等の暖かさまで進化しました。

今年のアップデートは性能に関しての内容がほとんど無かった(ディティール変更のみ)ので、性能としては「ほぼ完成した」と言って良いと思われます。

 

確かに昔よりは値上がりしてます。

…が、シームレスダウンも値上がりした(14900円)現在、ハイブリッドダウンを選ぶメリットも多くなってます。

ファッション面では元より、ダウンではよろしくない場合というのも一定数ある(冠婚葬祭や面接など)ため、その時にも使えるハイブリッドダウンシリーズ(主にコート)は非常に役に立つかと思います。

 

多角的に見ても「非常に完成度が高い」、そして「製品としてもほぼ完成された」ハイブリッドダウンシリーズ。

感謝祭や年末年始のセールで検討して頂ければと思います。

*3月の期末セールの投げ売り価格まで待つのもアリですが、大体はサイズが無くなります。なので、サイズもカラーも選べる年始のセールで買っておいたほうがいいです。

 

ここまでお読みいただき、ありがとうございました。