4年連続で化石賞を貰った我が日本。
それと共に非常に効率的だが全く納得できない記事(後述)を発見し「あ〜そういう事か」と理解できたので1記事。
▪︎「今」と「将来」
日本人の感覚だと「今」高効率なモノに対して評価する。
しかしながら海外では「未来で」高効率なモノに対して評価する。
具体的な例を出してみよう。
▪︎「今」高効率なHEV、「未来で」最高効率なEV
HEV=ハイブリッドシステム。トヨタのやつ。
EV=Electric Vehicle=電気自動車。
「現状では」トータルで見るとHEVの方が優れている。
クルマを作る所から廃棄する所までのトータルで見ると、HEVの方が良い。
しかしながら「未来はどうか?」
EVが優勢。
走行中に排気ガスが出ない事に加え、既存のクルマの2/3の部品点数で済む事から、将来的には「ゼロエミッション」+「低コスト化」が約束されている。
既存のクルマの延長線上であるHEVだと、どんなに高効率化しても排気ガスは出るし、部品点数もこれ以上減ることはない。
要するに「未来が見えるモノを作ると評価される」のである。
▪︎最高効率の石炭発電所より、役に立たない風力発電の方が良い
皆んな何となく分かってると思うが、「退屈な現実」よりも「理想の未来」の方が「面白い」。
現実で使うならトヨタのクルマが最高なのは間違いないが、人の耳目を集めるのはドイツ御三家(ベンツ、BMW、アウディ)やフェラーリである。
つまり「今」どんなに素晴らしくとも、「面白くない」のであれば意味がないのである。
何となく気に入らない旧時代の石炭発電所より、新しくて面白そうで、万が一モノになった時のリターンがデカい風力発電の方が評価が高いのである。
▪︎人の意見は「感情で捉える」方が理解しやすい
人は「なんとなく」で動く。
原子力発電所がめちゃくちゃ安全対策を重ねていて、超安全になっている。
じゃあ「側に住むか?」というと、大半の人は納得し難いだろう。
現実的にこうですよ〜、大丈夫ですよ〜と言われても「嫌なものは嫌」なのである。
つまらない、かつ現実的な超高効率まお話をされても「つまらない」のである。
それこそNHKのように。
そうじゃなくて、この先これが上手くいったらこんな未来が出来ますよ〜とか、要するにこの技術が完成したら「こんなに面白いですよ〜」と言われる方が「面白い」のである。
それを踏まえた上で次。
▪︎レンジエクステンダーの現実的な回答
MX-30 R-EV もっとも現実的な回答【池田直渡の5分でわかるクルマ経済】 | 中古車なら【グーネット】
これが「のっけから全て間違えている」という事がよく分かるだろう。
「現実的」とか「知らん」のよ。
重要なのは「面白いか面白くないか?」。
そして「安心して使えるかどうか?」。
この2つ。
しかしながら、この2つに対して「何一つ納得出来る回答がされなかった」。
「現実的に(技術的に)バッテリー容量を減らす方が賢いので減らしました」と言われても「は?」である。
色々言われた所で「え?航続距離減るし不便になるじゃん。買わねーよ」としか感じない。
そういうのじゃなく「未来の面白が見たい」。
モビリティショーのRX7コンセプトがめちゃくちゃウケたのはそれ故。
「EVの夢」が全て詰まった一台。
バッテリーでしか不可能なエクステリアデザインと、インホイールモーターの走りの独自性。
これであれば多少航続距離が短かろうが何だろうが「欲しい」と思わされる「未来の一台」。
クドクドと現実とは〜とか説教めいた事を言われる事もなく、「欲しいから買う」と言える一台だった。
「現実的で超優秀なつまらないクルマ」
「理想的でカッコ良くて面白そうなクルマ」
さて、どちらが「欲しいと感じるだろうか?」。
どっちみち現実的にEVを選ぶ人なんて現状いねえんだから、ロマンがなきゃ買う訳ないだろ、と。
*ちなみに
記事中のクルマがガソリン車に比較して重いという表記があるが、重く感じるのは「全体のバランスが悪い」から。
重さのバランスとハンドリングの感じ方、トルクのバランスで、重く「感じるかどうか?」が決まる。
マツダが煮詰めきれてないからそう「感じる」だけである。
重さは上手くやれば良い方(高級感を感じるなど)にも出せるので、「煮詰め待ち」である。
▪︎まとめ
日本のEV関連が不調なのは「つまらない」から。
「今」じゃなくて「将来」。
そして「面白いかどうか?」。
現実的な最高効率がこれですよ〜と言われても「そうですか」としか思わない。
そうではなく「これが出来ると面白いですよ〜」というモノを掲示されると「それ良いね!」となる。
効率や正しさではなく「面白いかどうか?」。
そういう意味では水素回りのクルマの方がロマンがありまくりで評価されそうなモノが揃ってたりする。
なので、人を納得させたいと思うならば「感情をベースで捉えましょう」。
「これが正しいです」と言われても納得しないが、「これが面白いです」と言われれば「じゃあしょうがない」となるのが人間です。
感情的に納得出来るところを探す方が簡単で、最も結果と釣り合う形になります。
「人間は理不尽なモノ」ですので、楽しい事をしていきましょう。
お読みいただき、ありがとうございました。