お洒落とバイクと好きなコト。

イタリアンクラシック(クラシコイタリア)とバイクが趣味の人のブログ。好きなコトを自由に書いてます。

元・愛車のプレミアムバイク「ゼファーχ」の魅力を詳しく解説。

*他でやっていたバイクブログを閉鎖し、このブログと統一するため、いくつか連続してバイクの記事を投稿しています。予めご了承くださいませ。

 

 

今や市場で「最低でも80万」「最大で500万」もの値がつくプレミアムバイクとなったゼファーχ。

何を隠そう、筆者の「元・愛車」である。

前回のWR同様、「イキリ(自慢)半分」「お役立ち情報半分」と言う内容になってます。

 

「持っていた経験から」どういうバイクなのか?というのを書いてみます。

 

▪︎荒々しさが魅力のバイク

ゼファーχの…というか「当時のカワサキの魅力」と言った方が正しいかもしれない。

「荒々しさ」とは具体的にどういう事なのか?

1、エンジン

ホンダやヤマハの4気筒に乗った事ある方は分かると思うが「もの凄く綺麗に回る」。

それこそ「モーターのように」。

CB400SFなどはもう完熟の域で、どっからどう回しても綺麗な音と振動が出てくる。

対してカワサキのゼファーχは「ノイズ混じりに強引に回っていく」。

特に高回転の方はノイズも凄いし、振動も凄い。

フィーリングとしては、いわゆる完全な旧車。

その旧車ならではの、色々混ざった「機械的な「味」がある」。

この独自の味こそが「荒々しさ」の正体。

そして、この荒々しい雑味が「人間の感情を刺激する」。

ノイズや振動と共に感じる「もの凄い機械に乗ってる感」というか「なんかパワーのある乗り物に乗っている」という、なんか分かんないけど凄いものに乗ってるという感覚が得られる。

その「唯一無二の満足感」が、ゼファーχ時代のカワサキ車には存在する。

機械というのは綺麗に理論整然としていれば良いというわけではなく、音や振動も味となる事を示してくれている。

カワサキじゃないとバイクに乗ってる気がしない」というのは、この「味」から来るもの。

ゼファーχならではの「独特の魅力」がそこにある。

 

2、不安定な車体を強引に乗る楽しさ

今のバイクというのは驚くほどしっかりと作られている。

いわゆる「曲がる」「止まる」「加速する」の基本三原則がしっかりと煮詰められていて、普通に乗っていて危ない思いをする事はほとんどない。

しかしながら「昔のバイクは違う」。

昔のバイクというのは、いわゆる「曲がらない」「止まらない」「ピーキーな加速」という車種が大量にあった。

その一つがゼファーχ。

しかしながら、その「未完成さ」こそが「魅力の一つ」。

未完成な車体と「コミュニケーションする楽しさ」というのが存在する。

曲がらないバイクの「曲がるポイント」を探し、止まらないブレーキに対応するために一歩早くブレーキングし、ピーキーな加速を活かすための回転数に合わせる。

そのバイクの持つクセを把握し、上手く扱えるようになるまでの楽しさ。

そして、そのクセバイクを上手く扱えるようになった時の「バイクと仲良くなった」と思える「満足感」。

現代の乗りやすいバイクではなく、乗りにくいバイクだからこそ必要なコミュニケーションが、バイクを所有しているという満足度を増幅してくれる。

こういう「プラスレスな楽しさ」というのが、この時代のゼファーχ及びカワサキ車には存在します。

 

▪︎正しさ≠面白さを実感するバイク

工業的に正しいものが面白いかというと「そうではない」。

例えば、ホンダは昔っから正しいものを作っている。

ホンダのバイクで、曲がらない、止まらない、ピーキーでコントロール不能でうるさいなんてバイクは存在しない。

*少なくとも90年代以降のバイクでは。

曲がる、止まる、コントロールできるは全て満たし、さらに耐久性と安全性(視認性の良いライトや被視認性の良いブレーキランプ、視認性の良いメーター、ABS系の安全装備はほぼフル装備)まで兼ね備えた、工業的にその時代のベストだと思える製品を作っている。

ではそれが、ユーザーにとって面白いか?というと「そうでもなかった」。

完璧に調和された物に乗っても、いまいち物足りない。

「不便さや荒々しさが残るもの」を「人間の能力で持って使いこなす」という「楽しさ」。

不便さや荒削りさこそがむしろ魅力になっているという。

この矛盾こそが「ゼファーχの最大の魅力」であり、今ゼファーχを買う最大の理由になり得る部分なのではないか?と思います。

 

▪︎まとめ

ゼファーχの魅力は「荒々しいエンジン」。

そして「不安定な車体を乗りこなす楽しさ」です。

現代のバイクほど洗練された優しさは一切なく、むしろ乗り手に色々と要求してきます。

しかしながら、その不便さこそが最大の魅力。

機械らしい=バイクらしい「五感を刺激する音と振動」は、「現代のバイクにはない最大の魅力」であり、一度ハマったら病みつき間違いなしです。

クセのある車体も乗りこなすまでは大変ですが、乗りこなせた時の「俺のバイク感」はこの時代の機械らしいバイクでしか味わえない「ならではのもの」です。

「荒々しい未完成な魅力」。

それこそがゼファーχをゼファーχたらしめるものかと思います。

 

ここまでお読みいただき、ありがとうございました。