「2023〜24年モデル購入」。
結論から言うと「一家に一枚あると便利」なレベルで着回しが可能な使い勝手。
スーツからカジュアルまで「何でもござれ」という逸品。
若干、衝動的に買っちまったが、とても良い内容のコートだったのでレビューをば。
▪︎なんでもいける「万能コート」
「フォーマルのカッコ良さ」と「カジュアルの使いやすさ」を両立してる。
フォーマルな部分は「着丈」と「表面の素材感」。
カジュアルな部分は「チャック(ボタン)」と「シルエット」。
*それぞれ詳しくは後述
結果「スウェットパンツからスーツまで」ほぼ全ての場面で気兼ねなく合わせられる。
それの何が素晴らしいかというと「出番が多い」という事。
▪︎服装を選ばずに使えるので「出番が多い」
通常コートは、使える場面が限られる。
特にメンズの場合は「フォーマルかそれ準拠の服装のみしか着ない」と言ってもよく、コートを普段着で合わせるのはかなりハードルが高い。
*というか、合う服=合う組み合わせが少ない
しかしながら「ハイブリッドダウンコートは違う」。
どちらかというとモッズコートやN3Bのようなカジュアル要素を含んでいるため、堅苦しさがなく、なんでもいける。
さらに「コートならではのメリット」も享受出来る。
▪︎コートは一枚で格好がつく
さらにコートのメリットとして「一枚で格好がつく」という事が言える。
コートは丈が長いため、下半身の半分くらいは隠してしまう。
*なんなら膝から下しか見えない。
要するに「コートでぱっと見の印象が決まる」。
これは、つまり「一枚で格好がつく」という事でもある。
特にハイブリッドダウンコートは、ぱっと見「フォーマルっぽいカッコ良さ」があるため、「困ったらとりあえずこれ着とけば格好つく」という鷹揚な使い方が可能。
さらにさらに「暖かい」というメリットもある。
▪︎ちゃんと暖かい
「ロング丈」かつ「750フィルパワープレミアムダウン」なので、都市部で困るような保温性じゃない。
2020年モデルのハイブリッドダウンパーカーと比較して「明らかに暖かい」。
吸湿発熱綿の性能も上がってるし、ダウンのフィルパワーもアップしているため、別物レベル。
650フィルパワーの3Dシームレスダウン(21年モデル)も持っているが、それとほぼ同等の暖かさと言っていい。
見た目は20年モデルからそれほど変わらないので似たようなモノだろと思いがちだが、750フィルパワーモデル(22年以降)は明らかにワンランク上の性能になっている。
▪︎一家に一枚あって損しないコート
「一枚でぱっと見が何となく格好ついて」
「合わせる服も割となんでもいけて」
しかも「暖かい」という。
この「絶妙な使い勝手」を実現してくれる。
いわゆる「潰しが効く」というタイプの服。
言い換えると「とりあえず一枚あって損しない」のがハイブリッドダウンコートです。
という事で、伝えたい事の8割はここまでで終わりました。
何となく性能を知りたい方はここでそっ閉じして大丈夫です。
ここから下は、細かいディティールまで知りたいファッション好きに向けた文章になります。
▪︎余談。ファッションは「フォーマル度が高いほどカッコいい」が「使い勝手が悪い」
メンズにおいては「スーツとその周辺」が最もカッコ良い。
長い間ずっと残っているのは伊達じゃない。
*18世紀くらいからある
しかしながら、問題点が2つある。
「着回しが難しい」。
そして「寒い」という事。
着回しが効かなくなるというのは、極端に言うと「スーツじゃないと使えない=合わない」。
*日本で言うと「紳士服」の類いのみ
カシミアのチェスターコートにスウェットパンツを合わせるのは…アレンジとしては無くはないが、万人に受けるかっこいい服装として合わせるのはスーツの方が簡単で分かりやすい。
それの何が問題なのか?というと「着て行く機会が少ない」という事。
カシミアのチェスターコートを普段使いする人はかなり稀で、普通の人はたまにカッコつけるシーンで着て行くくらいしか活躍する場面がない。
少ない機会しか着ないのに、いい値段を出すのは、正直言って勿体無い。
そして「寒い」事。
基本的にフォーマルの商品は出自が出自なだけに「実用性皆無」。
*起源はフランスの貴族文化で、かつパーティ用衣装。そのため「部屋は適温」「移動は馬車」で「快適なのが前提な状況で着る洋服」となっている。
そのため、普通にフォーマルの品を買ったら、耐久性はねえわ、快適性はねえわ、傷付いたら全部買い直しだわと散々になる。
*一個傷が付いたら「全身丸ごと買い直せば良いや」っていう超VIPが着る服がフォーマル。
極端な言い方をすると「たまに着る」そして「我慢して着る」のが前提故の「かっこいい服」がフォーマル。
ハイブリッドダウンコートが絶妙なのは、その「フォーマルのかっこよさ」と「カジュアルの使いやすさと快適性」を兼ね備えているから、です。
ではその「絶妙なポイント」をご紹介する。
▪️絶妙に「長い丈」
フォーマルで着用するコートの要件は「ジャケットの裾が出ない」こと。
なので、平均身長170cm男性であれば「最低80cm以上」の丈が必要となる。
*ちなみに長い分には好みの問題なのでどちらでも良い。
そして、近年「短めのコートが主流」。
基本的に日本人のフォーマルファッションは「短めが好まれる傾向」にあり、トレンチコートやステンカラーコートでも膝より上の丈のモノが好まれる。
*一応解説しておくと、ユニクロのルメールさんを筆頭に欧州系デザイナーが関わってるトレンチコートやステンカラーコートは「丈が長い」です。膝〜膝下くらい。それは「それが正規の着こなしであるため」です。丈が短いのは近年のトレンド〜日本で売れるという理由からであるため、ファッション好きは「正規品の長めの丈を好む」という傾向にあります。
そして、ハイブリッドダウンコートは「明らかに長い」。
*XLで97cmくらい。
いわゆる「コート感がある長さ」であり、つまり「正規品のコート丈」。
「しっかりコートを着てる」という、いい意味での存在感があり、凄くしっかりしたコートに感じられます。
▪︎生地感が「独特」
綿っぽい手触り+見た目。
ハイブリッドダウンパーカはテラテラの生地でポリエステルっぽいんだが、コートの方は落ち着いた生地感。
この生地感がとても絶妙。
どちらかというと「トレンチコートやステンカラーコートのような生地感」。
ここが最初に書いた「ぱっと見の豪華さが増した」ポイント。
「フォーマルっぽい生地のコート=高級感」と言ってもよく、着丈と合わせて非常に良い演出=フォーマルコート感のある見た目となっている。
▪︎チャック前のシルバーボタンが良い味出してる
ここがカジュアルな一つ目のポイント。
カジュアルっつーか「モードっぽい」。
艶消しボタンとかにも出来たはずだが、敢えてそうしない所にデザイナーさんのセンスを感じる。
黒消しで存在感を無くす事で、よりフォーマルっぽくなるが、逆に「無個性」にもなり得る。
このモード感ある銀ボタンを残す事で「私服用です(フォーマル一辺倒じゃないです)」という遊び要素にもなっていて、非常に使いやすくなっている。
そういうのが困る場所で使う場合(ビジカジで使うとか)は「前フラップで隠せる」のも、細かいながら素晴らしいポイントです。
▪︎前フリップのボタンが付いてるのが最高
着こなしの自由度が上がる。
上二つだけ閉めて、下を開けて着るのは、いわゆるロングコートタイプ着こなしでは必須アレンジの1つ。
こういうやつ
ダウンコート メンズ コーデ特集!野暮にみせない大人の着こなし&おすすめアイテム紹介 | メンズファッションメディア OTOKOMAE / 男前研究所様より抜粋。
ユニクロのシームレスダウンコートはダブルジップだったため、この着こなしに手間がかかる。
しかしながら、ハイブリッドダウンコートはとても簡単。
地味ながらも非常に重要なポイント。
▪︎シルエットは大きめ
カジュアル寄りの絶妙シルエット。
今っぽいというか、いかにもユニクロっぽいという感じの威圧感のない、よく言えば普遍的なシルエット、悪く言えば個性のないシルエットとなっている。
実はこれが「とても絶妙なバランス」の1つ。
一応ここは「好き嫌いが別れるポイント」でもあり、「人によって評価が変わる」所だったりもする。
というのも、フォーマル用途で見ると「デカくてだらしない」とも映る部分でもあるから。
要するに「スーツに合わせるにはシルエットがデカい」。
チェスターコートのようにシュッとしてるというよりは、ダウンジャケットのようにボテっとしているため、少しだらしなく感じられるポイントでもある。
*ユニクロの公式レビューで「ワンサイズ下げたほうが〜」と書かれているのもそのため。
しかしながら、比較対象をモッズコートやN3Bにすると話がガラッと変わる。
この二つと比較した場合、フォーマル寄りな「綺麗なコート」となる。
モッズコートやN3Bを使った時のようなアクの強さや威圧感がなくなり、さらっと綺麗に使える。
なので、いわゆる「綺麗めカジュアル」に「完璧にフィットする」。
完全なフォーマルにはちと足りないが、カジュアルには綺麗すぎるという「絶妙なシルエットバランス」。
「中間の何でも使える便利服」として見ると、最高のシルエットだったりします。
▪︎デメリットは「少し重い」事
体感で言うと…
「ハイブリッドダウンパーカーの1.3倍」。
「シームレスダウンパーカーの1.5倍」。
くらい重い。
着てしまえば全身に分散されるし、インナーを薄くできるので「全身の総重量」で見ると、大差ないくらいではある。
しかしながら、単体で比較した場合「重い」。
ユニクロのダウンチャートでも「全体で2番目に重いアウター」である。
もはや「重い事は否定しようがない事実」。
ここが唯一のデメリットで、少しでも着るものを軽くしたい方や、一般的な女性などには少々オススメし辛いポイントだったりします。
とはいえ、普段ウールやメルトンのコートを着てる方からすれば「全然軽い」です。
*もしくはN3Bのような綿のロングアウター。
あくまでも「ユニクロのダウンシリーズでは2番目に重い」というだけであり、全てのコートと比較した場合は軽い部類に入ります。
重さが気になる人は、実店舗で体験してみて下さいませ。
▪︎まとめ
非常に使い勝手の良い一枚です。
フォーマルっぽい「長い丈」と「生地感」。
フォーマル一辺倒じゃない「シルエット」と「ボタンカラー」。
さらに色々な着こなしに対応した「ボタンの配置」。
これによって、単なるフォーマルコートだけじゃない使い勝手を提供してくれます。
とりあえず「一枚着てりゃ格好が付く」し「何処へでも着ていける」し「暖かい」という超万能コートです。
一家に一枚あって損しないレベル。
唯一のデメリットは「重い」事です。
とはいえ、ウールやメルトンのコートよりは全然軽いし、全アウター比較で見た場合は軽い部類に入ります。
気になる方は店舗で確認して頂けると幸いです。
個人的には「オススメの一枚」です。
ここまでお読みいただき、ありがとうございました。